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日本麻酔科学会 [徒然]

明日から土曜日まで、横浜で日本麻酔科学会が開かれます。
相当規模の学会らしく、海外から特別講演をしていただく講師を招いたり、多くの分科会で議論されるようです。

麻酔科医ってあまりメジャーではありませんが、担っている責任は大きなものがあり、医療事故も起きたりしています。
一般的には手術の際にかける麻酔は、麻酔科医が行ないます。
そして手術を行なっている間、麻酔科医は患者の全身状態(血圧・脈拍・心拍・呼吸・・・)をチェック、何か変化があればすぐさま処置を講ずるというわけです。

手術と聞けば「外科医」と反応するのが普通ですよね。

でも、縁の下の力持ち・黒子・・・いろいろな譬え方がありますが、そんな麻酔科医が今、危機的な状況にあるようなのです。
新たに麻酔科医になろうとする医師が少ないのです。
これは小児科医や産科婦人科医も同じです。

勤務医としてこれらの医師の勤務状態は、とても厳しい状況にあります。
麻酔科医は手術があれば必ず仕事がありますし、難しい手術や小児・高齢者の手術など比較的長時間の手術が多い場合は、ずっとついていなければなりません。また、全身管理も難しくなります。

そして一度何か問題があって重い障害を残したり死亡してしまった場合などは、すぐに訴訟問題に発展します。刑事事件として捜査を受けることもあります。
こんなそんなで、なり手が少なくなっているのです。

今回の学会ではいくつかの講演がありますが、事前申し込みで満員となっているのが「特殊麻酔」で、特に「産科麻酔の最前線」と「小児麻酔と術後鎮痛」です。
今の現状を良く現わしていると思います。

私の家族には医療従事者が2人います。
だからかもしれませんが、日経メディカルオンラインという医療関係者向けの情報を、インターネットで配信してもらっています。素人が読んでもなかなか理解できないものも多いのですが、時々興味を感じるテーマがありますし一般教養みたいなものもあります。
読んでいて意外と面白いのですね。

折角地元横浜で開催される学会なので、最終日の土曜日にでも覗きに行こうかな~と思っています。


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コメント 4

mimimomo

おはようございます^^
同じ医者でも勤務医って恵まれませんね~
大変な重労働だそうですが・・・
小児科医も確かに患者が上手く病状を伝えられないだけに
お医者さん大変ですものね~
by mimimomo (2008-06-12 04:43) 

sarahe

mimimomoさん、nice&コメントありがとうございます。

医師の偏在が問題になっていますね。都市部に集中して、地方での医師不足が医療を受ける機会を奪っていきます。
そうなると医師不足の地方で頑張っている医師にますます負担がかかり、重労働で辞めざるを得ないという悪循環に陥っています。

一方都会では開業医の競争が激化しており、閉院に追い込まれるところもあるようです。

最近特に思うのですが、この問題も含めてなにか社会全体がおかしな方向へ向かっている気がしてならないのです。
政治不信に陥っています^^;
by sarahe (2008-06-12 11:49) 

maki

麻酔医は個人で開業することがないですから余計メジャーになり難いんでしょうね。
しかも訴訟を起こされる可能性も多いし・・・。
うちの亡くなった祖父も麻酔が直接の原因で寝たきりになりました。
もちろん年齢的なものの方が大きかったと思いますが、、。
やはり一歩間違うと麻酔って怖いという思いが医師の減少にも拍車をかけているのかもしれないですね。
息子さん、困難な中頑張っておられて偉いです^^
by maki (2008-06-12 20:48) 

sarahe

makiしゃん・・・こんばんは。
今息子が帰ってきました。
学会はすごい盛況で、話題性のあるテーマの講演会は、会場に入りきれないくらいの聴講者がいたそうです。
また、新薬の情報提供も熾烈だそうで、やはり使ってもらってナンボの世界ですものね^^;

いろいろとパンフレット持って帰ってました。先輩から頼まれたものもあって、帰ったら報告しなければ・・・って言ってました。
13億の赤字を抱える地方公立病院ですが、患者のために最新式の設備を入れたいとか、新薬を使って症状を止めたいとか、生存率を改善したいとか・・・現場では様々な努力がされているのが話しを聞いて分かりました。

なんとか夕張みたいにならないことを、祈るしかなかったです。
by sarahe (2008-06-12 21:18) 

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