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麻酔科医への道 [徒然]

北海道の市立病院で研修医2年目を迎えている長男であるが、来年3月末で前期研修が終了する。
それが終わった後、後期研修先をどうするのか、自分の専門をどこにするのかを踏まえて結論を出す時期に来ている。

先日長男と話しをしたが、専門分野については従前より考えていた「麻酔科」で変わりはないという結論だった。saraheは素人だけれど、医師は患者さんと長く接することができる、そういう診療科の医師がトータルで疾病を見ることができるのではないかと考えていた。
「内科医」とか「外科医」とかです。
特に「外科医」が良いのではと思っていたのだが・・・。
外来で診察し手術が必要なら、主治医である自分が執刀医としてオペし、その後の術後管理まで見ることとなるからである。

「麻酔科医」は手術が決まった患者に対して、外科医が指示する術式に合わせて、どのような麻酔術を施すか決め、患者に対して麻酔に関する説明を行なう。そして手術中は患者への麻酔導入、術中の全身管理、術後回復までの管理を行なう。つまり前と後ろがなく、患者さんとは中だけの関係でしかない。
確かに最近の麻酔技術の進歩は、目を見張るものがある。機器にしてもそうだし・・・。
でもね~~。まあ、自分のことだから、あまりとやかく言うのも良くないし、自分で考えて決めればいい。

「麻酔科医」については、どこの病院でも必要数に達しないところが多く、麻酔科医がいないところは外科医が麻酔をしたりしているが、前述したように麻酔技術の進歩は早く、外科医では手が出せないところまで来ているようだ。結果として麻酔科医不足は、その病院の手術件数を伸ばすことができない原因の一つと言えそうだ。

それとホスピスや在宅ケアの増加が、麻酔科医の需要を引き出している。末期がん患者を受け入れることが多いホスピスでは、がん性疼痛を緩和するために麻酔や麻薬の使用を行なっている。在宅ケアでも往診で疼痛緩和を図ることが求められている。
将来的には麻酔科医の需要は右肩上がりと言われているが、ホスピスや往診による疼痛管理は精神的なタフさがないと続かないかもしれない。

それと後期研修先をどこにするか、これを決めなければならない。
「麻酔科」「蘇生科」などで実績があるところ、関連病院が多くあって様々なローテーションが組めるところ、臨床だけでなく研究も出来るところ、同期生があまりにも多くないところ、気候が温暖で生活しやすいところ・・・こんな条件を長男は挙げていた。
結局、東海地方にある大学病院に落ち着いた。
横浜からだと東名高速や新幹線でも行き来できる。今までは北海道だから、飛行機と高速バスとで半日は費やす。何かあってもすぐに帰ってくることも出来ない。1m以上の積雪、地吹雪・・・6ヶ月間は鉛色の空の下で生活する。やはり辛かっただろうな~。

3月末には引っ越しをしなければならない。

来年は27歳。
厳しい後期研修に耐えて、医師とは何かとかその本分とはとか、単に技術だけではなくどのような医師を目指すのかなどを考えてほしいと思う。


タグ:麻酔科医
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