冷房の効いた部屋で読書 [読書]
最近、本の買い方が変わった。昨年までは帰宅途中の書店に入り、興味を引きそうなジャンルへ行って、実際に本を手に取りペラペラページを捲っては立ち読みし、そして買うか買わないかを決めるというスタイルだった。
ところが、今年3月からヘルパーの仕事を始めてからは、自宅と仕事場のグループホームの往復がメインで、休日は身体を休めるため家から出ないことが多くなった。
そして、好きだった書店巡りもしなくなり、最近ではネットで購入するようになった。
本の中身は「立ち読み」と称して数ページを拾い読みすることができる本もあるが、殆どは「帯に書かれたキャッチ」を見て目次を見て決める。
一定金額以上だと送料が無料になるし便利。
ただし、ついつい買い過ぎることが多く、そこがネックと言えばネックか。
最近買って今読んだ本あるいはこれから読む本は、このようなもの。
「病院で死ぬということ 山崎 章郎(やまざき ふみお) 文春文庫」
「続 病院で死ぬということ・・・そして今、僕はホスピスに」
「散るぞ悲しき 梯 久美子(かけばし くみこ) 新潮文庫」
「蹴りたい背中 綿矢 りさ 河出文庫」
「苦海浄土 石牟礼 道子 講談社文庫」
「火花 高山 文彦 角川文庫」
「澁江 柚斎 森 鴎外 中公文庫」
「NHK トップランナーの言葉 三笠書房」
「そして戦争は終わらない デクスター・フィルキンス NHK出版」
上2冊は著者が医師で、末期ガンの患者たちの闘病と死に立ち会って思ったことを綴っている。2冊目は特にガン患者が増えているのに、末期ガン患者を対象とした「終末期医療」のお粗末さに、憤りを通り越して悲しみを覚える。父をガンで亡くした私にとって、ガンによる「ガン性疼痛の凄まじさ」を目の当たりにしており、末期ガン患者の尊厳を守りながら人間らしく死を迎えることの大切さを感じている。
「散るぞ悲しき」は硫黄島総指揮官であった「栗林 忠道」が、妻や子に宛てて書いた41通の手紙から、彼の姿を追うものである。自ら名誉の自決を選ばず、部下たちと敵陣に突撃して果てた彼。玉砕を禁じたと言われているが、敵陣に突撃して果てたことは「玉砕」ではないのか?私はこの疑問から解放されたくて・・・これから読むところだ。
「苦海浄土」は著者が水俣病の現実を伝えた名著である。現代社会の歪みの典型的な事件である「水俣病」。これをドキュメンタリーと言うより「文学的に深い人間描写によって表現した」ものと考えた方がしっくりくる。
「水俣病」は、戦後日本が抱えた社会的な矛盾や経済優先主義の歪みの「原点」であると思う。
「澁江 柚斎」は鴎外が晩年54歳の時に新聞の連載として発表されたもの。江戸時代末期の医師であり考証学者でもあった 澁江 柚斎を、鴎外は克明な調査を行なって、人物像を描き出した。
文豪森鴎外の不朽の名作だと言われている。
「火花」は、23歳でこの世を去ったハンセン病の作家・北条民雄を描いた作品である。刻々と深まる病と差別の中で、魂を削るように言葉を生み出し続けた北条民雄。高山文彦は僅か23歳で夭逝した北条民雄の絶望と愛・生の輝きを克明に綴った。
「そして戦争は終わらない」は、デクスター・フィルキンスの著書である。彼はニューヨーク・タイムズ紙の海外特派員である。アフガニスタンそしてイラクに派遣された彼は、「テロとの戦い」の現場で様々な矛盾を感じる。それはアメリカの介入であり、部族・宗派間の対立であり、それらが一般民衆とはかけ離れたところで行われている。そして犠牲になるのはいつも一般民衆だ。
この作品は2009年3月に全米書籍批評家協会賞を受賞した。そして「ニューヨーク・タイムズ紙」年間ベストブックにも選ばれた。468ページとページ数は多いが、とても読み応えがある。でも、10日間で読んでしまった。
冬はコタツに入りみかんを食べながらの読書が最高だが、夏は・・・クーラーの効いた部屋で読書がいい。
ところが、今年3月からヘルパーの仕事を始めてからは、自宅と仕事場のグループホームの往復がメインで、休日は身体を休めるため家から出ないことが多くなった。
そして、好きだった書店巡りもしなくなり、最近ではネットで購入するようになった。
本の中身は「立ち読み」と称して数ページを拾い読みすることができる本もあるが、殆どは「帯に書かれたキャッチ」を見て目次を見て決める。
一定金額以上だと送料が無料になるし便利。
ただし、ついつい買い過ぎることが多く、そこがネックと言えばネックか。
最近買って今読んだ本あるいはこれから読む本は、このようなもの。
「病院で死ぬということ 山崎 章郎(やまざき ふみお) 文春文庫」
「続 病院で死ぬということ・・・そして今、僕はホスピスに」
「散るぞ悲しき 梯 久美子(かけばし くみこ) 新潮文庫」
「蹴りたい背中 綿矢 りさ 河出文庫」
「苦海浄土 石牟礼 道子 講談社文庫」
「火花 高山 文彦 角川文庫」
「澁江 柚斎 森 鴎外 中公文庫」
「NHK トップランナーの言葉 三笠書房」
「そして戦争は終わらない デクスター・フィルキンス NHK出版」
上2冊は著者が医師で、末期ガンの患者たちの闘病と死に立ち会って思ったことを綴っている。2冊目は特にガン患者が増えているのに、末期ガン患者を対象とした「終末期医療」のお粗末さに、憤りを通り越して悲しみを覚える。父をガンで亡くした私にとって、ガンによる「ガン性疼痛の凄まじさ」を目の当たりにしており、末期ガン患者の尊厳を守りながら人間らしく死を迎えることの大切さを感じている。
「散るぞ悲しき」は硫黄島総指揮官であった「栗林 忠道」が、妻や子に宛てて書いた41通の手紙から、彼の姿を追うものである。自ら名誉の自決を選ばず、部下たちと敵陣に突撃して果てた彼。玉砕を禁じたと言われているが、敵陣に突撃して果てたことは「玉砕」ではないのか?私はこの疑問から解放されたくて・・・これから読むところだ。
「苦海浄土」は著者が水俣病の現実を伝えた名著である。現代社会の歪みの典型的な事件である「水俣病」。これをドキュメンタリーと言うより「文学的に深い人間描写によって表現した」ものと考えた方がしっくりくる。
「水俣病」は、戦後日本が抱えた社会的な矛盾や経済優先主義の歪みの「原点」であると思う。
「澁江 柚斎」は鴎外が晩年54歳の時に新聞の連載として発表されたもの。江戸時代末期の医師であり考証学者でもあった 澁江 柚斎を、鴎外は克明な調査を行なって、人物像を描き出した。
文豪森鴎外の不朽の名作だと言われている。
「火花」は、23歳でこの世を去ったハンセン病の作家・北条民雄を描いた作品である。刻々と深まる病と差別の中で、魂を削るように言葉を生み出し続けた北条民雄。高山文彦は僅か23歳で夭逝した北条民雄の絶望と愛・生の輝きを克明に綴った。
「そして戦争は終わらない」は、デクスター・フィルキンスの著書である。彼はニューヨーク・タイムズ紙の海外特派員である。アフガニスタンそしてイラクに派遣された彼は、「テロとの戦い」の現場で様々な矛盾を感じる。それはアメリカの介入であり、部族・宗派間の対立であり、それらが一般民衆とはかけ離れたところで行われている。そして犠牲になるのはいつも一般民衆だ。
この作品は2009年3月に全米書籍批評家協会賞を受賞した。そして「ニューヨーク・タイムズ紙」年間ベストブックにも選ばれた。468ページとページ数は多いが、とても読み応えがある。でも、10日間で読んでしまった。
冬はコタツに入りみかんを食べながらの読書が最高だが、夏は・・・クーラーの効いた部屋で読書がいい。
炎天下、日差しがきつくなり、気温が30度を超すと、外に出る気がしなくなり、エアコンを入れ、気軽なBGMを流して、数冊の本とともにソファ-にもたれ込む。コ-ヒ-を沸かし、ちょっと上等なクッキ-などあればなおよし。夏の読書は、そうでなくてはいけませんね。
私の場合、冬は、エアコンの色が青から赤にかわるだけで、変わり映えはしませんが...
by 雀翁 (2009-08-18 08:47)
今年の夏はまだ一度もクーラーつけてません!
って、あんまり自慢にならないかなあ・・・
なので、読書はする気にならず。
やはり読書は秋かな~とか思ってます。
by kaotan (2009-08-18 13:02)
☆雀翁さん、ソウルは暑いでしょう?緯度は東京より高いのに。盆地のせいでしょうか?昨年行ったアンドン・キョンジュの暑さは、半端でなかったから。(韓国語の先生から、暑から覚悟して・・・と言われていましたが)
暑いと外に出る気がしなくなりますね。
自然とクーラーをつけて、読書や音楽を聴くようになります。私は「冷たい麦茶」を飲みながらですが。
by sarahe (2009-08-23 21:51)
☆kaotanさんは一度もクーラーつけていないのですか?
私は寒いのは何とかなりますが、暑いのだけはダメなのです。上半身裸になっても暑いでしょう?
寒いのは着込めば大丈夫だし・・・。
秋・・・読書・運動・秋刀魚・栗・・・・
by sarahe (2009-08-23 21:55)